長崎大学病院・CLiP肝細胞研究グループ
肝硬変とは、長い時間をかけて肝臓に炎症や障害が繰り返されることで、肝臓の組織が硬く変化し、正常な働きが徐々に低下していく病気です。原因としては、B型・C型肝炎などのウイルス性肝炎、脂肪肝(MASH)、アルコール性肝障害などが挙げられます。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期には自覚症状がほとんどありません。しかし病気が進行すると、倦怠感や食欲低下、黄疸、腹水(お腹に水がたまる)、むくみ、意識障害(肝性脳症)などの症状が現れることがあります。肝硬変の進行度は「Child-Pugh分類」という指標で評価され、一般的にA(比較的軽い)、B(中等度)、C(重い)の3段階に分けられます。本研究は、このうちChild-Pugh分類B(中等度)の患者さまを主な対象としています。Child Bは、症状が出始め、日常生活にも影響が出ることがある一方で、まだ治療介入による改善の可能性が期待される段階です。
肝硬変の治療は、現時点では進行を抑える対症療法が中心となっており、根本的に回復させることは難しいのが現状です。症状の緩和や合併症の予防を行いながら、病状の悪化を防ぐことが主な目的となります。また、唯一の根本治療とされる肝移植についても、ドナー不足や年齢制限といった課題があり、実際には多くの患者がその治療機会を得られていないという現実があります。
倦怠感・食欲低下
黄疸(皮膚や目が黄色くなる)
むくみ腹水(お腹に水がたまる)
肝性脳症(意識がぼんやりする)
肝硬変の進行度は「Child-Pugh(チャイルド・ピュー)分類」という指標で評価され、脳症、腹水、血清ビリルビン値など5つの項目から、一般的にA(比較的軽い)、B(中等度)、C(重い)の3段階に分けられます。
本研究は、このうち「Child-Pugh分類B(中等度)」の患者さまを主な対象としています。
Child Bは、症状が出始め、日常生活にも影響が出ることがある一方で、まだ治療介入による改善の可能性が期待される段階です。本研究では、この段階での新しい治療選択肢の確立を目指しています。
進行した肝硬変に対する現在の治療は、症状を和らげ進行を抑える「対症療法」が中心となります。現在の治療としては「肝移植」が唯一の方法ですが、深刻なドナー不足や年齢・全身状態の制限により、多くの患者さまがその機会を得られていないのが現状です。私たちは、こうした治療選択肢が限られた状況を打破するための、新しいアプローチに取り組んでいます。